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平成22年研修会 暴力団排除対策と青少年の非行問題を考える研修会
青少年に、見せない、売らない、貸さない、宣言の店(事業所)大集会
研修会次第
記念研修会(第一部) 午後二時
- 一、開会
- 一、来賓・講師・制販倫役員の紹介
- 一、主催者挨拶
日本映像ソフト制作・販売倫理機構 理事長 西村忠治 - 一、基調講演「暴力団等反社会勢力の排除対策について」
(財)暴力団追放運動推進都民センター特別講師 (同センター専務理事) 松田洋 - 一、基調講演 「青少年の非行問題について」
警視庁少年育成課 少年相談係 副主査 原俊明 - 一、宣言
ファイブスター碑文谷店 店長 福本寿哉 - 一、業務連絡
日本映像ソフト制作・販売倫理機構 専務理事・事務局長 清家春夫 - 一、閉会
懇親会(第二部) 午後四時三十分
- 一、主催者挨拶
- 一、乾杯
- 一、懇親
- 一、中〆
- 一、閉会
主催者挨拶
日本映像ソフト制作・販売倫理機構 理事長 西村忠治
只今、ご紹介を受けました、日本映像ソフト制作・販売倫理機構理事長の西村でございます。
本日は、大変お忙しい中、当機構が主催する「暴力団排除対策と青少年の非行問題を考える研修会」にご来賓の皆様をはじめ、多くの方々のご参加をいただき誠にありがとうございます。研修会の開催にあたり、内閣府、警察庁、東京都、警視庁など関係機関のご理解とご協力をいただきましたことを、この場を借りまして厚く御礼申し上げます。
また、ショップ関係者のほか、制作、プロダクション、プレス・印刷、業界マスコミ、ネット販売など幅広い業界関係者の皆様にご支援・ご協力をいただき、誠にありがとうございました。
今回の研修会は、当機構が主張している「青少年に見せない、売らない、貸さない」宣言の店・事業所および関係者が集まり、講演を通じて暴力団活動の現状を学び、業界での暴力団排除の機運を高めるとともに、青少年の非行問題に関心を高め、犯罪や非行・被害防止のための環境づくりに取り組むことを目的にしたものです。
内閣府は、毎年7月を「青少年非行・被害防止全国強調月間」と定め、警察庁などの関係省庁、地方公共団体および民間団体の参加・協力を得て諸活動を集中的に実施するなど、より多くの国民が青少年の非行・被害防止に関心を高め、取り組みを進めるよう主唱しています。
この研修会は、「青少年の非行・被害防止強調月間」に協力する当機構の活動の一環として開催していますので、この機会に青少年の健全育成と非行・被害防止の重要性について認識していただければ幸いです。
青少年をめぐる問題は、平成21年の刑法犯の検挙人員が、人口比では成人の約5.4倍という高い水準にあり、少年による凶悪犯罪も後を絶ちません。また、児童ポルノ事件や、児童虐待事件等による被害者が増加傾向にあるなど、青少年の非行・被害防止問題は、依然として厳しい情勢にあります。
このような情勢の中で、制販倫として何が出来るか、青少年の健全育成問題に関してどのような貢献が出来るのか、その対策について述べさせていただきます。
対策の一つは、有害情報・有害環境に対する適切な対応についてであります。
私たちの業界で作られた作品の大部分は成人指定であり、これらの作品を商品として販売するにあたり「子どもにとっては有害な情報であり、有害な環境」の一つであることは、間違いないと思います。私達は、この事実を正しく認識し、有害情報・有害環境に対する適切な対応をしていくことが求められています。
制販倫は、これらに対応していくために、DVD等の販売店・レンタル店等の事業者に対して、区分陳列、店員が容易に監視できる場所への配置、「青少年に見せない、売らない、貸さない」という販売倫理の確立の輪を広げていくなどの努力をしてまいりたいと思います。
本日ここにご参加の皆様には、子ども達を健全に成長させるため、青少年には「見せない、売らない、貸さない」を徹底していただきたいと思います。私たち業界が、率先して有害情報・有害環境から青少年を守るということを宣言し、努力することで、次代を担う青少年の健全育成に貢献し、非行防止のために役立つものと信じています。
対策の二つ目は、東京防犯協会連合会と地元警察署の防犯協会の賛助会員としての協力・連携活動についてであります。
制販倫は昨年10月、東京防犯協会連合会の賛助会員になり、本年6月には、地元の目白警察署防犯協会の賛助会員になることができました。今後は、これら防犯、青少年の健全育成と非行・被害防止等の活動を行う関係機関と協力・連携して活動していきます。青少年の規範意識の醸成及び現場での活動にも協力できるところは参加し、社会貢献していきたいと思います。
つぎに、作品の海賊版対策についてですが、当機構は、本年4月1日「制販倫監視・指導部会」を発足し、組織的に諸対策を推進することになりました。同部会は、メーカーからの情報に基づき「都内における自動販売機による海賊版DVDの調査」・「大阪日本橋地区における海賊版DVD販売店の調査」等の活動を行っています。入手した商品が海賊版であることを確認し、著作権法違反として警視庁の警察署に捜査を依頼するなど徐々に成果を上げています。
しかし、海賊版のDVDや裏DVDを販売している店の現地調査、大阪における関係者の情報、過去の事件分析等からこれらの店の背後には、暴力団がいるようです。今後、海賊版対策等を推進し、業界の権利・利益を守ろうとする活動を展開していく時、暴力団対策が必要になることが予想されます。
本日は研修の中で、暴力団追放運動推進都民センターの特別講師、松田様から「暴力団等反社会的勢力の排除活動について」講演していただきますので、暴力団の現状、排除対策、基本的な対応要領等について勉強し、業界での暴力団等排除の機運を高めていきたいと思います。
終りになりましたが、研修会でご講演をいただきます暴力団追放推進都民センター特別講師、松田洋(まつだひろし)様、警視庁少年育成課、原俊明(はらとしあき)様には大変お世話になりますが、よろしくお願いいたします。皆様には、今後とも私たちの活動にご理解とご協力を賜りますようお願いいたしまして、私のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
(全文を掲載いたしました。)
基調講演「暴力団等反社会的勢力の排除対策について」
(財)暴力団追放運動推進都民センター特別講師(同センター専務理事) 松田洋
はじめに
○暴力団追放運動センターの紹介
略称「暴追センター」は、全国に設置されており、暴力団等反社会的勢力に関する相談の他、暴排講習、情報の提供、弁護士の紹介など各種事業を行っている。
暴力団追放運動推進都民センター(以下暴追都民センター)に寄せられる相談件数は、年間2500~2600件になる。嘱託の弁護士は、12人。相談は、無料なので相談に来て欲しい。同センターは、警察組織とは違うので、敷居は高くない。
第1 暴力団情勢(平成21年末現在)
- (1)
-
全国 80,900人
構成員 38,600人
準構成員 42,3000人 - (2)
-
東京都 暴力団580組織 16,850人
構成員 6,300人
特殊暴力グループ 70組織 4,450人(+50)
全暴力団勢力のうち、山口組が総数の45%を占め、一番多い。また、指定逃れ、地下に潜っている者もいる。
第2 暴力団等反社会的勢力
1 暴力団等の分類
- (1)
-
「暴力団」
- ①辞書(新明解国語辞典 三省堂)
暴力を振るって悪事をする者たちの集まり - ②平成4年施行の暴力団対策法第2条の定義
団体の構成員が集団的に又は常習的に暴力的不法行為を行うことを助長するおそれがある団体 - ③暴追都民センター支援事業規定2条の定義
博徒、テキ屋、総会屋、社会運動等標榜ゴロ等組織の威力を背景に、集団的又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある組織 - ④判例~「一力一家組事務所差し止め訴訟」
親分・子分の関係を基軸として結合し、集団的、暴力的又は常習的に暴力等不法な手段を用いて私的な目的を達成しようとする団体
- ①辞書(新明解国語辞典 三省堂)
- (2)
-
「ヤクザ(新解明国語辞典 三省堂)」
8(や)+9(く)+3(さ)=20(博打で一番弱い負け数字)
このことから、まともでない。生業についていない。狭義ではバクチ打ち、不良をさす。~任侠でない。
- (3)
-
「指定暴力団」~暴力団対策法第3条
【指定の要件】指定は都道府県公安委員会が行う。現在22組織が指定されている。
- ①資金獲得活動に暴力団の威力を使うこと
- ②恐喝罪、強盗罪な凶暴な犯罪歴者が組織の中に一定数いること
- ③組織が親分・子分など階層的なピラミット型となっていること
- (4)
-
「準構成員」
暴力団構成員以外の者であるが、暴力団と一定の関係を有する者
- ①暴力団の威力を背景に暴力的不法行為を行うおそれのある者
- ②暴力団や暴力団構成員に資金、武器、アジト等を供給する者
- ③暴力団の維持若しくは運営に協力し、著しく関与する者など
- (5)
-
「暴力団関係企業」=「フロント企業」
- ①暴力団が設立し、現にその経営に関与している企業
- ②暴力団等と親交がある者が経営する企業で、暴力団等に資金提供を行うなど、暴力団組織の維持、運営に積極的に協力し、若しくは関与している企業
※金融業、土木、不動産、風俗、飲食、人材派遣、葬儀屋、IT産業、運送、産業産業廃棄物等あらゆる分野に進出
- (6)
-
共生者
暴力団ではないが、暴力団等に資金を提供し、または、暴力団等から資金提供を受け、「あがり」をそれぞれが還元し合う関係にある者
2 「犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ」で示された「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」にいう暴力団等反社会的勢力
- (1)
-
属性要件を有しているもの
暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標榜ゴロ(エセ同和行為者)、政治活動標榜ゴロ(エセ右翼)、特殊知能暴力集団等
- (2)
-
行為要件から判断される者
暴力的要求行行為、法的な責任を超えた不当要求行為をする者・集団等
※上記(1)(2)などを総合的にみて暴力団等反社会的勢力と判断する。
3 悪質クレーマー(愛知県弁護士会 弁護士 宇津木寧)
「顧客第一主義」、「お客様は神様である。」との企業方針を利用し、または、企業の顧客に対するこのようなドグマ(教条)的な心情による誤信に乗じて、経済的、又は精神的な自己の要求を満たすために、社会的相当性を超えた要求、すなわち不当要求行為を行う者
4 悪質クレーマーは反社会的勢力=不当要求行為者
属性要件該当の有無に関係なく、行為要件を捉えて、その行為が暴力的であったり、要求が法的な責任を超えた不当なものであったり、社会常識から逸脱する要求・行動・行為をする者=反社会的勢力
第3 暴力団等反社会的勢力との立場の違いを理解する
表社会と裏社会は、平行線が原則である。暴力団等の世界は、裏社会であり、一般人の表社会とは、何処まで行っても平行線である、ことを理解して欲しい。
裏社会のルールは、表社会のルールと全く違う。暴力団等は、水面下で勝負しようとするので、私達は法律という土俵の上で勝負するようにしなければならない。
第4 暴力団等反社会的勢力の不当要求行為を分解
~反社会的勢力の不当要求は、彼らのビジネス(仕事)
- (1)
-
アプローチ=ネタを見つける。
ネタは、どこにでも転がっている。スキャンダルなど金になるものを見つける。要求の目的は、権利、利権、金である。
- (2)
-
アタック=攻撃(脅し)
を掛けてくる。脅かしの言葉は、ビジネス用語。大きな声を出す、机を叩くなどの脅かしをかける。
彼らの言葉は怖い。しかし、実行はしない。実行すれば、ビジネスにならなくなる。彼らの不当要求の中身をよく理解し、脅しに乗らないように気をつけることが大切。
- (3)
-
目的を達成~終了したふりをして一旦収束する。
金のためのビジネス行為であることから、一旦収束したように見せても油断できない。
- (4)
-
攻撃~被害者は「金のなる木」、絶対に手放さない。
彼らは、「金のなる木」は、手放さず何度でも攻撃し、金を要求し続けることを理解し、対応すること。
第5 排除対策
1「暴力団追放三ない運動」の実践
- (1)
-
「暴力団を恐れない」「暴力団に金を出さない」「暴力団を利用しない」
排除対策では、「暴力団追放三ない運動」を着実に実行することが大切。暴力団の弱点は何か。それは、警察に逮捕されることである。逮捕されると、自由に生きられなくなるからである。
暴力団は、あらゆるところに入り込み活動している。振り込め詐欺などのバックには、暴力団がいる。
暴力団に金を出すことは、共犯者になること。暴力団に入った金は、拳銃、覚醒剤の購入等に使われることを知る必要がある。
- (2)
-
企業としての予防対策
被害を受けたときには、警察や暴追センターに相談すること。暴力団は、エセの団体名を使う。個人で脅かすか、団体名で脅かす。
- ①トップの毅然とした対応方針の宣言~コンプライアンス宣言
- ②組織的な対応~平素から組織的対応体制の整備
- ③「暴力団排除条項」の導入~被害を受けない環境作り
- ④外部専門機関との連携強化~警察・暴追都民センター等への連絡及び相談
※最近の暴力団排除は、「社会対組織」が定番になっている。暴力団排除は、行政・地域・弁護士・警察・暴追センターなどの連携が必要。
- (3)
-
対応の基本的心構え
- ①恐れず毅然とした態度で対応する。
暴力団は、警察に通報されることを最も恐れている。暴力団を必要以上に恐れることなく、毅然とした態度で対応する。 - ②法律、社会のルールに則った解決方法で対応する。
水面下での解決を図ることなく、必ず法律や社会のルールに則り、解決を図る。 - ③冷静に、根気強く対応する。
暴力団は、相手を愚弄し、あるいは挑発して失言を誘い、言葉尻を捉えるのが巧みである。これらの挑発に乗せられることなく、また、挑発することなく、冷静に、根気強く対応すること。
- ①恐れず毅然とした態度で対応する。
2 担当者の具体的な応対要領践
- (1)
-
有利な場所で応対
自社等の管理が及ぶ施設内で応対し、暴力団の指定する場所や組事務所には出向かないこと。
- (2)
-
複数で応対対
相手より多い人数で応対し、記録、外部等への連絡など前もって任務分担をしておく。相手が要求しても、安易にトップをださない。
- (3)
-
相手の確認
面会カードや名刺で確認する。氏名はもとより、所属団体(連絡先)、電話番号等を確認する。名刺の交換は、原則としない。
- (4)
-
用件・要求の把握
どのような要件で、何を要求しているのかを確認する。代理人の場合は本人に当事者能力があるか否かを確認する。
- (5)
-
要件に見合った対応時間の設定
面会時間を設定し、相手に認知させる。指定の時間が過ぎれば面会を打ち切る。湯茶の接待はしない。
- (6)
-
慎重な言葉の選択~相手は言葉尻をとらえるプロである
期待を持たせるような言葉「検討します。前向きに考えます。」などやその場逃れの言動はしないこと。不当な要求には、あいまいな発言をしないで明確に断る。
- (7)
-
妥協せず、筋を通す
不当な 要求には、妥協は禁物。筋を通し、明確に拒否の意思表示をする。
- (8)
-
詫び状、念書などの書類は作成しない
書類を作成すると、相手方に新たな攻撃材料(口実)を与えるばかりか、後日、この書類を盾に金品を要求されることがある。書類の作成や署名はしない。
- (9)
-
応対内容の記録化
応対した内容、交渉過程を明確にするため、面会状況、会話をメモや録音で記録する。テープをとる場合は、堂々と相手に言ってからとる。その際、警察の指導でテープをとる旨を伝える。相手方もテープをとっているので言動に注意をする。
- (10)
-
機を失せず警察や暴追センターへの通報と相談
暴行、脅迫、器物損壊等があった場合は、機を失せず警察に110番通報すること。不当な要求があった場合には、毅然と拒否した後、速やかに警察や暴追センターへその旨を通報し、指導を受ける。
3 まとめ
- (1)
-
応対の源泉は「信念と気迫」
- ①弱みを見せない。
- ②回答・主張・返答は明確に自信を持って言う。
- ③むやみに恐れない。
- ④むやみに迎合したり、謝らない。
- ⑤むやみに論争しない。
- ⑥挑発しない。挑発されない。
- ⑦安易に妥協しない。
- ⑧メンツを潰さない。
- (2)
-
応対の合言葉
「弱気に陥り、恐れをなして謝るな。論戦、挑発、妥協は禁物。メンツを潰さず、毅然と対応。急ぐ時には110番」
暴力団等反社会的勢力との対応は、平素から警察や暴追センターと連絡を密にしておくとともに、暴力団等に関する被害や困りごとが生じた場合には、どんな些細なことでも早期に相談することが大切。
【参考】暴力団等に絡む困りごと相談(都民暴追センターからのお知らせ)
暴追都民センターでは、暴力団・えせ右翼・えせ同和行為等に絡む困りごと相談を受け付けています。また、警視庁や東京三弁護士会の民事介入暴力専門の弁護士と連携し、相談者に対して適切な指導をしています。困ったら、悩んだら、勇気を持って相談(面接・電話・Eメール)してください。相談は無料、秘密は厳守いたします。
財団法人 暴力団追放運動推進都民センター(略称 暴追都民センター)
〒101-0047 東京都千代田区内神田1-1-5
東京都産業労働局神田庁舎6階
フリーダイヤル:0120-893-240(東京都外からは掛けられません)
電話:03-3291-8930
FAX:03-5282-3724
基調講演「青少年の非行問題について」
警視庁少年育成課 少年相談係 副主査 原俊明
本日の研修会では、当課の諏訪非行対策官が「青少年の非行問題について」講演する予定でしたが、急な所要のため講演ができなくなり、私が代わって話をさせていただくことになりました。御了承をお願いいたします。
私は心理技術職として採用され、現在警視庁本部の1階にあります少年育成課の少年相談係で心理のカウンセラーをしています。個々の少年の抱える問題などについて、少年・親・関係者などから相談を受け、共に考え、少年が自発的に歩めるようにするためのアドバイス等の業務を担当しています。
少年育成課は、年間延5000件位の少年問題に関する相談を受けています。都内には、8箇所の少年センターがあり、各センターに相談窓口があります。少年センターは、警視庁のホームページにも案内が出ています。
私は、様々な相談を受けていますが、例えばその中に、万引きなど盗みに関する相談があります。万引きは、増加傾向にあり、社会問題になっています。その個々のケースを見ると、動機、きっかけ、背景などさまざまです。
- 親のしつけ不足
- 善悪の区別が付かない
- お金がないため
- 憂さ晴らしのため
- 悪い先輩に命令されて
中には、品物が欲しくて万引きしたのではなく、親の注目を得るために行った事例があります。親への愛情欲求が背景に考えられました。
また、こだわりが強く、衝動を抑えられない性格特徴が背景に見られた事例もあります。
相談に来る人は、精神的・心理的な葛藤があります。話を聞くとき直接的な悩みだけでなく、さまざまな対話の中で、いろいろな感情を表現することによって、葛藤を解消できることがあります。
ある高校生は、「私は、嘘ばかりついてきました。今まで周りに対して、いい子を装ってきました。いい子を演じてきました。今回万引きという問題を起こしたことによって、そのことに気づきました。」と、これまで無理してまで頑張ってきた辛い気持ちを吐露することで、素直で正直な自分を取り戻していきました。
以下統計資料等をもとに説明します。
1 少年非行の推移
- ○
-
少年非行の推移少年非行は、戦後三つのピークがありました。それを都内の刑法犯少年の検挙・補導人員で見ると、
- ①昭和25年ごろ
戦後の混乱期で、人員は、2万2000人位。 - ②昭和38年ごろ
高度経済成長期で、享楽的風潮が背景にあった時期で、人員は3万5000人位。 - ③昭和56年ごろ
石油ショックがあり、経済的には低成長期で、ゲーム感覚での万引等「遊び型非行」や、校内暴力が激しかった時期で、人員は3万4000人位。
- ①昭和25年ごろ
- ○
-
それ以降の少年非行
- ①「いじめ」、「普通の子によるいきなり型非行」、「インターネットに関わる非行」等非行の質が変わってきています。
- ②非行少年は減少(グラフ参照)しているが、不良行為少年は減っていない。
深夜徘徊、喫煙、飲酒など不良行為少年の数は減少していない。平成12年当時約5万人の不良行為少年が、平成21年には約6万5000人に増加している。
不良行為少年は、少年非行の予備軍ともなりかねず看過できません。
2 少年非行の背景
-
- ①少年自身の規範意識の低下やコミュニケーション能力の不足
- ②従来、少年の規範意識の醸成を担ってきた家庭や地域社会の教育機能の低下
- ③少年が自分の居場所を見出せず、孤立しあるいは疎外感を抱いているという現状
家庭の少人数化が、コミュニケーション能力不足の背景の一つになっている。構成員が多い方が、コミュニケーションがより活発です。
3 少年非行の原因~「非行原因に関する総合的調査研究」(平成10年内閣府:中学生対象)
| 項目 | 内容 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|---|
| 本人の性格等 | 頭にきた時は自分を抑えられない | ▲ | ▲ |
| ポルノやアダルトビデオを見る | ● | ▲ | |
| 家庭・親子関係 | 親から愛されていない感じ | ● | ● |
| 親から信頼されている感じ | ○ | ○ | |
| 家庭の雰囲気は暖かい | ○ | ○ | |
| 親が暴力を振るう | ▲ | ▲ | |
| 学校適応 | 成績が悪い方 | ● | ● |
| 授業がつまらない | ● | ● | |
| 家で勉強をほとんどしない | ● | ● | |
| 友人関係 | 友人が少ない | ▲ | ▲ |
| スポーツを一種にする | ○ | △ | |
| 地域社会 | 自然体験活動への参加 | △ | ○ |
| 環境美化活動への参加 | △ | △ | |
| 近所の大人は声をかけてくれる | ○ | ○ | |
| 地域でアダルトビデオを買うのは簡単 | ▲ | ▲ | |
| 地域で酒・タバコを買うのは簡単 | ● | ● |
- 注:
-
○…一般群が20ポイント以上高い項目 △…同じく10ポイント以上高い項目
●…補導群が20ポイント以上高い項目 ▲…同じく10ポイント以上高い項目
※「少年非行の行動科学」(小林寿一編著:北大路書房)33頁から引用・一部改変
4 非行原因を踏まえた主な少年非行防止対策
- (1)
-
「本人の性格等」、「家庭・親子関係」等に対する対策
- 少年警察ボランティア等と連携した街頭補導活動
- 少年相談、継続相談
- 万引き防止対策など、少年の規範意識醸成のための各種対策
- (2)
-
「地域社会」とのかかわりに関する対策
ア. 少年を守る環境浄化活動~関係機関・団体、事業者、地域住民との連携
- 平成21年中、少年約31万5千人の参加を得て、「環境美化活動」、「生産体験活動」、「スポーツ・レク活動」等を約3千回実施。
イ. 少年の社会参加活動
- 少年警察ボランティア等と連携した街頭補導活動
- 少年相談、継続相談
- 万引き防止対策など、少年の規範意識醸成のための各種対策
その他、酒・たばこ販売時の年齢確認徹底の要請
5 少年を犯罪被害から守る対策
- (1)
-
平成21年中における福祉犯罪取締状況(法令別)
| 総数 | 自福法 | 児童売春 | 児童ポルノ | 風適法 | 売防法 | 都条例等 | その他 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 件数 | 563 | 75 | 147 | 66 | 21 | 6 | 186 | 62 |
| 占める率 | (100.0) | 13.3 | 26.1 | 11.7 | 3.7 | 1.1 | 33.0 | 11.0 |
- (2)
-
児童ポルノ対策
ア. 検挙対策の推進
- 児童ポルノ専門捜査班の設置
- STOP児童ポルノ情報ホットラインの設置による情報収集の強化
イ. 流通防止対策の推進
- 児童ポルノに係るランキングサイトの削除依頼の実施
- 児童ポルノ関係団体との民連絡会議の設置
ウ. 「STOP児童ポルノ・情報ホットライン」通報カードの配付と情報提供方の依頼
来賓のメッセージ
内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付 参事官補佐 小池康弘
本研修会にお招きをいただきながら、急きょ欠席となった失礼をお詫び申し上げます。7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」です。今年は、児童買春や児童ポルノといった福祉犯罪の被害防止も重点課題に加えております。
制販倫加盟の皆様には、本月間の趣旨をご理解いただき、「青少年に見せない、売らない、貸さない」という販売倫理の下、青少年の非行・被害防止に一層のご努力をお願いいたします。
研修会写真集
宣言
ファイブスター碑文谷店 店長 福本寿哉
私達は、日本映像ソフト制作・販売倫理機構主催による本研修会に参加いたしました。
只今、講師のご講演を拝聴いたし、暴力団は、社会生活に対する不安と脅威を高めており、このような反社会的集団を社会から排除するためには社会が一体となってこれに取り組む必要があること、又、青少年を取り巻く社会環境は年々新たな問題が生ずるなど憂慮すべき状況であることや時代を担う青少年の健全な育成の重要性を身に沁みて感じました。
今後はより一層、法令遵守はもとより、関係行政機関・団体のご指導、ご要請に応え、社会からの信頼を得るよう適正な事業経営・運営をして参る所存であることをお誓いし、成人指定の商品は「青少年に見せない、売らない、貸さない店・事業所」として、ここに宣言いたします。
平成二十二年七月九日
青少年に見せない、売らない、貸さない店・事業所 代表
ファイブスター碑文谷店 福本寿哉
業務連絡
日本映像ソフト制作・販売倫理機構 専務理事・事務局長 清家春夫
講師に対する謝辞を述べるとともに、制販倫として講演の趣旨を生かし、暴力団排除の機運を高め、さらに「青少年の非行・被害防止全国強調月間」に協力しつつ、青少年の保護・健全育成と非行防止のために努力していくことを表明しました。
又、制販倫の「私達の主張」及び「暴追 東京ネットワーク」、「暴力団対応ガイド」など、配布資料についての説明と研修会に関するアンケート調査の協力依頼を行いました。
私達の主張
- ①制作業者は、第三者審査機構(客観的な審査倫理基準、客観的な審査環境)の下で審査された作品を発売・販売する。
- ②流通、販売事業者は、①による発売・販売された作品について
- 「青少年に見せない、売らない、貸さない」
- 販売・貸出を要請する。
- ★この主張を『広く呼びかけ、強く訴える』活動に取り組んでいます★